Pilot Deli System [!Report!] AgraBowl featuring by FURNITURE DESIGN AGRA No.S002 08/2004


マーカス・ボス ソロエキシビジョン 
「Fusion Experience」フュージョン エクスペリエンス
=(食材・調理法)を融合する体験 

 

 多種多様な味・色・形・質感の食材たち。
その中からシェフにより引き寄せられ、めぐり会い、調理され、
未知の味が完成する。そんな食材と食材の融合がテーマとなった
フードエキシビジョン「Fusion Experience」。
 ロンドン・フランクフルトのミシュラン星レストランで腕をふるい、
現在は札幌に在住。他国の良いものを積極的に取り入れ、新感覚なフードスタイルを考えだすドイツ人シェフ、マーカス・ボス氏。
日本人がまだ体験したことのない味に挑戦することとなった、今回の気になる
メニューは「パルマハムとイチゴカレーチャツネソース」「クリスピーブレッド」「マーカスのヨーグルト」という軽くいただけるコース。
ここでまっ先に気になったのがイチゴカレーソース!
イチゴとカレー?なんとも不思議な組み合わせ。
 想像力を精一杯働かせてみる。イチゴとカレーを一緒に食べてみる。
ダメだ。想像上でも難しい組み合わせでどうしたらいいのかわからない。
しかし、そんな謎めいた味に対する少々の不安のようなものも実物を目の前にしたときには、見た目の華やかさとイチゴの心地よい香りにより一気に吹き飛ぶ。
まずはその場で細くスライスしたジャガイモをサクサクにあげるところからはじまり、その間にパルマハムを手際良くカットしていく。
そして揚がったジャガイモをお皿にのせ、それをベースにしシェフの手によりオシャレにカールしたハムを上にのせ、まわりにイチゴカレーソースをたらり。
このたらり具合もさすがなセンスが光る。
ドイツの砂糖を使ったイチゴソースの強い甘さの中に、イヤらしくないほのかなカレーのスパイス。サクサクに揚げた北海道産、有機栽培のジャガイモ。イタリア産のハム。
ソース・ジャガイモ・ハム、この3つを一緒に口にしたときの爽やかさ、気持ち良さを感じる絶妙な味はまさに3国の融合!感動的で、「なるほど!」と思った瞬間だった。
 そしてカリカリ食感のクリスピーブレッドと一緒になんと、サプライズメニューとしてシェフからプレゼントされた「トマトのホワイトスープ」。
トマトといえば赤という常識を覆すほどの真っ白さ。
とてもクリ−ミーなのにしっかりとしたトマトの味。
スプーンで掬ったときにチラリと見える細かい角切り赤トマトとスープのホワイトとの色どりがまた新鮮だった。
 最後はしっとりとしたオレンジケーキと口の中でまろやかに広がるヨーグルトでしめる。未体験な味に対する不安をも打ち消す、デリケートでもバランスのとれた味、そして食材のハーモニー。
体にも心にも染み込み、シェフとのコミュニケーションもまじえつつで肩肘張らずに楽しめるコースだった。
 この刺激的でみごとな食のパフォーマンスを見せてくれたマーカス・ボス氏。
彼の興味心、研究心は人一倍。約10年間シェフとしての経験を積んできた彼でも、まだまだこれから新しいものを追求・吸収し続け、そこから生まれる新感覚な食の技をまた私たちの前に披露してくれるであろう。

 

 

Markus Bos マーカス・ボス (ドイツ生まれ)
ロンドン、フランクフルトと、ミシュラン星レストランでシェフとして腕をふるう。
各国で培ったそれぞれの様式を、 国境を越えフュージョンする(食材・調理法を融合する) 彼のスタイルは
洗練されたあたらしいEUテイストといえるであろう。
素材も有機栽培にこだわり、健康的で野菜の豊富なメニューを考える。
札幌市内で定期的に料理教室を開いてヨーロッパの味を広めている活動とともに
和食との融合を研究しているという。 これからの活動も注目したい。
マーカス・ボス クッキングサロン markus-cooking@mb.megafit.net


Pilot Deli System
クールな大人のキュートな生活を提案するFURNITURE DESIGN AGRAのカフェスペース Agra Bowl は、
パイロットデリシステムをはじめま した。 食にかかわる方たちの真剣な取組みを発表するショーケースです。
バラエティーあふれるフードエキシビジョンを企画していきます。 パイロットシェフも随時募集中
時代とともに変化する食生活を見定め、食文化にあたらしい風を吹き込む試みをAgraBowlは応援します。

FURNITURE DESIGN AGRA
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