week1, 2005/4/24 to 5/7
パスタアイスクリーム Pasta IceCream
そのあたり前に感じる感覚を一気にふき飛ばす、意表のついたアイデアで登場したのがweek1「Pasta Ice パスタアイス」
パスタアイスと聞くと、サラダ風のパスタ料理?冷パスタ?と思いがちだが、忘れてはならないのがこれがアイスクリームイベントだということ。なんと、アイスクリームでスパゲティを表現するというのだから驚きだ。そして、その中でも幼い頃から馴染みのあるスタンダードなミートソーススパゲティをチョイス。まずは、シェフが最高の出来と絶賛したオリジナルのバニラアイスを取り出す。よく見るとアイスの中にバニラビーンズがふんだんに入っている、かなり贅沢なバニラアイスだ。このアイスクリームを少量ボウルにうつし、やややわらかくなるまで練る。そして、穴の開いた器具に入れてプレートの上で押し出すと、パスタの麺にソックリなバニラアイスが!!パスタの語源でもある「紐」というものがみごとに表現されている。そして、バニラアイスの麺の上にキレイな赤色のイチゴソースをたっぷりかけ、さらにトッピングとしてあらわれた白い粉状のものをパラパラ。もしかしてこれは....パルメザンチーズ!もちろん本物のチーズではなく、ホワイトチョコレートを削ったモノでチーズに見せるという技だ。この完成された姿はまさにミートソーススパゲティそのものだった。
さらに気になるのが、テーブルの上に置いてあるタバスコとパルメザンチーズ。ジツは中身はしっかりとイチゴソース・ホワイトチョコレートに入れかえられてあり、お好みでかけられるようになっている。これも他にはないドッキリアイテムでのユニークな演出。高級感あふれるバニラアイスと爽やかで甘酸っぱいイチゴソース、そしてホワイトチョコのまろやかな甘さ。この3つの組み合わせも絶妙だ。スイーツなのに気分はランチ感覚でいただけるという、ユーモアたっぷりの刺激的なメニューは、ルックスと味覚のギャップによる驚きとデリケートなアイスのもつ可能性を食べるアートとして楽しませてくれる、衝撃的なイベントとなった。
week2, 2005/5/8 to 5/21
コーヒーアイスクリーム Coffe IceCream
身近なスイーツアイスクリームを優雅に贅沢に味わう一品。アイス⇔ホット。対極のこの2つが一緒になるという不思議な組み合わせが実現したweek2「Coffee Ice コーヒーアイス」タイトルにもあるメインのシェフオリジナルコーヒーアイスは、あらかじめカフェAgra Bowlのドリンクカップに入れてしずかに冷やされる。さて、このスイーツ。今はじっくり冷やされているがジツは注文が入ってからが見せどころ。注文をするとまず、このコーヒーアイスが出てくるのだがそこではまだ手をつけさせてもらえず.....おとなしく待っていると、今度はできたてのあたたかいミルクフォームが出てくる。だが、ここでもまたストップがかかりかなりジラされる。コーヒーアイスとミルクフォーム。この2つだけでもすぐに食べてしまいたくなるが、これだけでは今回のアイスクリームは完成しないのだろう。...少ししたところで登場するのが、オレンジリキュールの傑作である
オレンジ風味が豪華なグランマニエとキューブシュガー。すべてそろったようだが、ここから何がはじまるのか。少量のグランマニエを染み込ませたキューブシュガーをロングピンセットで取り出し、そのままコーヒーアイスの上まで持ってきたところで、そのキューブシュガーに火をつけるという驚きのパフォーマンス!!アイスの上で青い小さな炎が燃えて、コーヒーアイスの表面とシュガーがじわじわと溶けてきたところでさらにオレンジリキュールとあたたかくやわらかいミルクフォームがのせられる。この出来上がったルックスは、ここカフェAgra Bowlのドリンクメニュー、カフェラテにそっくりだ。さて、気持ちをおさえきれず早速食べてみようとスプーンをいれる。さすが、ホットな演出なだけあってコーヒーアイスがほどよくとろけている。オレンジリキュールの王様、グランマニエの芳醇な香りとコーヒーアイスのなめらかな味わいが口も気持ちも贅沢にしてくれる。小さい炎でもダイナミックで衝撃的なパフォーマンスで楽しませてくれた、マーカス・ボス氏。シェフ独自の視点で変化するアイスクリームのこれからにも期待したい。「Coffee Ice」他と比べて夏という季節が短いここ北海道で一足早くはじまった
アイスクリームイベント、「MaY Ice Cream=アイスクリームを楽しむ初夏の日々」カフェAgra Bowlで2週間ごとに限定メニューが登場するという、この夏いっぱいの大きなプロジェクトだ。普段から身近にあるスイーツであるアイスクリーム。この冷たくて溶けやすいアイスでどこまで表現でき、どこまであそべるのか。
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