week5,2005/6/19 to 7/9
カカオバタフライアイス Cacao Buttefly
幸せを感じる甘くとろけるチョコレート。その優しくて心地よい味わいがアイスクリームになったweek5「Cacao Butterfly Ice カカオバタフライアイス」チョコレートアイスといってもやはりシェフの手にかかれば特別なアイスへと生まれ変わる。羽のような葉の形をし、清涼な 芳香と甘みが特徴的なハーブ、アニス。このアニスがチョコレートアイスに入ることでスッキリとした後味に仕上がり、カカオの味わいをひきだしさらに深めた口当たりになっていた。そして、このチョコレートアイスの上にトッピングされていたのがなんと、メレンゲでつくられたというホワイトのバタフライ。溶けやすく、壊れやすいデリケートでソフトな感触のメレンゲバタフライがプラスされることでルックスも華やかになる。その姿は少女のようにも見え、または美しい歌をうたって愛する人を待ちつづける悲恋物語の蝶蝶婦人のようでもある。味覚も見た目も繊細なアイスクリームだ。
カカオの味だけではなく、アニスの香りも含まれることで豊かなカカオの甘みを感じるココロ優しいチョコレートアイスを楽しむことができた。
week6,2005/7/10 to 7/30
赤ワインシャーベット Red wine Sherbet
前回の「Cacao Butterfly Ice カカオバタフライアイス」と同様、特別に3週間限定で味わうことのできた、week6「Red wine Sherbet 赤ワインシャーベット」。ワイングラスに注がれる赤ワイン。グラスを手に取り、テーブルクロスなどの白いものをバックにワインの色を見る。スワーリングで香りを楽しみ、デザートチーズと一緒にいただく。.....というのを今回はアイスで楽しむというユニークなイベントだ。カップに入った赤ワインシャーベットと一緒に添えられているチーズスティック。上から全体を見てみると1枚の絵画のようにも見えるこのシャーベットを作品として楽しんだ後、今度はAgra Bowlのホワイトカップをバックにシャーベットの色を楽しむ。スワーリングは....よしとして、スプーンで一口食べてみるとかなり濃厚なワインの香りと味が口全体に広がる。本当にワインを飲んでいるような気分になるコクのある味だが、シャーベットになることでなめらかで爽やかな口どけになっている。添えられたサクサクのチーズスティックと一緒にシャーベットを食べてみると、やはり形は違ってもワインとチーズの組み合わせの良さを感じる。香り・味共に軽すぎず、このふくよかな仕上がりはまさに最良の1本!ではなく、最良の1品!カジュアルでも上品な飲み口ならぬ食べ口のよさで、肩の力を抜いたワインを楽しめた。
week7,2005/7/31 to 8/13
カレーインディアンンアイス Curry Indian
ついにラストメニューとなった、week7:「Curry Indian Ice カリーインディアンアイス」またのタイトルを「イチゴカレーアイス」
昨年、マーカス・ボス氏によりイチゴとカレーの組み合わせは、「Fusion Experience」でのイチゴカレーチャツネソースというかたちで披露してくれたが、今回はこの2つがアイスというスウィーツとしてどのような味になるのか.....。目の前に登場したカリーインディアンアイス。シュガーコーンの上にアイスがのせられ、そこに突きささった羽のようなサツマイモのスライスチップス。ルックスはまさにインディアンだ。その凛とした姿に見とれながらもやはり気になるお味。思いきって口にしてみると、カレーの味・カオリとイチゴの甘さに同時に包まれる。なんとも爽やかでスッキリとした味わい。スパイスが強く突き出すことなく、イチゴと見事なコンビネーションをくんでいる。また、カレーがベースとなっている淡黄色のアイスクリームの中に所々見られるフレッシュで色あざやかな赤く細かいイチゴが全体を彩る。スパイシーな辛さとイチゴの甘さがお互いに力を合わせて1つの味・香りをかもし出している。口にすればするほどクセになるこの味は、マーカス・ボス氏だからこそできるハーモニーだ。イチゴカレーアイスというドキッとする響きの威力とは裏腹にとても繊細な性格のアイス。アイスクリームイベントをしめるにふさわしいともいえる、スペシャルスウィーツでもあった。
この4月から8月にかけて行われてきた、アイスクリームというビックプロジェクト。アイスのツボを押さえつつ、オリジナルのアイデアを斬新に取り入れた数々のメニューを披露してくれたマーカス・ボス氏。彼の感性と知恵が次は何に注がれるのか。ますます期待したい。
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